利益は健康な会社から出るウンチだ
カンブリア宮殿に出演されていた伊那食品工業の塚越会長。
この会長の経営哲学は、「年輪経営」。
木の年輪のように、少しずつ成長していき、良い会社にしていこうという考え方。
その徹底ぶりは、商品の全国展開の誘いを断ったり、新商品が開発できても、1年に1つしか発表せず、他は次の年に回したり・・・・
とにかく、急成長を嫌い、着実に成長することを目指す。
身の丈以上のことはせず、着実に前に進み、会社を永続させ、最終的にみんながハッピーになることが目標である。
そして、一番共感したのが、社員を大事にしているということ。
今の時代に、「年功序列」と「終身雇用」がこの会社のポリシー。
色んな補助金を出してくれるし、会社の芝刈り機を持ち帰り、家で使っても問題なし。
それだけ社員を信頼しているということ。
社員はそれに応えて、朝は早く出社して、掃除をするんだとか。
それも自発的に・・・なんだそうです。
トイレも素手で磨き、ピッカピカ。
ホントに素晴らしい会社です。
●塚越会長の金言
「会社は、働く人を幸せにするこためにできたもの」
「会社をよくすることが成長。売上はその一つの条件に過ぎない」
「利益は大事だが、社員を犠牲にした利益はダメ」
「利益は健康な会社から出るウンチ」
会社を人間の体に例え、資本となる社員という身体に十分な栄養を行き渡るように、様々な手当や福利厚生をし、その結果生まれるのが、利益(ウンチ)ということだそう。
面白い表現ですね。
・・・思わず、お好み焼きの千房・中井社長が「花にはちょうちょ、ウンコにはハエが集まる。」と、上司が魅力的なら、素晴らしい部下が集まるという話しを思い出しました・・・・。
会社のために頑張って、それが好業績を生み出す。
パーフェクトな労使関係を築いていてチームワークも最高!
そんな会社が存在することにびっくりしました。
そして、この伊那食品のホームページを開くと、「凡事継続」という文字が。
トイレ掃除で有名なイエローハットの創業者・鍵山秀三郎氏の「凡事徹底」と同じ言葉を掲げておられました。
会社の前の道が、幹線道路で毎朝、社員の車が右折して出社すると、渋滞をおこすということで、右折禁止にしているのだそう。
また、スーパーなどの駐車場では、お店から離れたところに車を駐車することを心がけているのだとか。
そういった小さな気配り(当たり前なこと)を徹底して継続していくと、こういった組織を生む力になるんですね。
とっても勉強になりました。