ロケットと人工衛星
東大阪の町工場が集まって人工衛星の開発を成功させたアオキの青木社長と北海道で本業の傍らロケット開発に挑戦し、世界から注目を集めている植松電機の植松専務の対談が、致知に掲載されていて、それが非常に興味深いものだったので、ご紹介します。
青木社長は、僕が入会する直前だったのですが、岸和田青年会議所主催の講演会で講師をされており、講演を聴いたことがありました。
詳しい内容は忘れてしまいましたが、とにかく明るいおっちゃんで、『何でもオモロイと思ったものは、やったったらええんや!』という感じの人だったように記憶しています。
その対談の中で、2人に共通していることが、儲けるためにやっていないということです。
『そんなことして儲かるのか?と聞かれ、何で儲からないといけないのですか?』と答えたそうです。
確かに今の時代、何をするにも、それをすることが損か得か・・・・頭の中でそろばんをはじいているのが現代の日本人で、なかなか儲からないことをやろうと思う人が少ないのが現状ですよね。
「誰だってお金は欲しい。だけど使う能力がない人間が持っていたら不幸になるだけです。」と対談内でおっしゃっていました。
これは、僕が大好きな講演家・中村文昭氏が言う「お金は入口のことよりも出口のことを考えなくてはいけない」というのと全く同じことをおっしゃっています。
お金を儲けなアカンと漠然と思うものの、ではそれを何に使うのか???となった時に、その使い方で未来につながるのかそうでないのか大きく違ってきます。
どう使うのかが本当は一番大事なことなんだと・・・・。
そして、目からウロコだったのが、植松氏は、「ちゃんと勉強しなかったら、いい学校に行けないし、いい会社に入れない」と言われ勉強が嫌いになったのですが、いい会社ってのが、労せずして安定が得られる会社をさしてるけど、植松氏はそれがいい会社だとは思えなかったそうです。
やりたいことができる会社、社会のためになる会社に入りたいと心から思うことが学生の頃から出来てたんですね。
「社会一般の楽をして儲かる会社がいい、といった感覚が社会を駄目にしている気がします。」とおっしゃっています。
高度成長期で自分たちの体を酷使してきた団塊の世代からの反動で、このような考え方が蔓延していったんでしょうかね・・・・。
最後に、何をするにも、できない理由を考えてしまって、その理由すら考えなくなる最悪の言葉が「どうせ無理」なんだそうで、植松氏はその言葉が嫌いで、ロケット開発もそこから始まったんだとか。
この言葉は、中村文昭氏の話にも出てくるのですが、「人は出来ない理由を言う名人」です。
出来ない理由を言うから、出来なくなる。
成功するとは成功するまでやることが一番の秘訣で、成功するまでやれば、どんな辛いことも笑い話なんですね。
と、ネガティブ気味な僕が、超前向きな言葉を並べてみました。
それは、前向きなことを自分の口から発信することが大切だということに、この年になってやっと気づいたからなんですね。
遅すぎるということはないはず!
こう思えるようになったのも、いろんな方との出会いがあってのこと。
そのことに感謝して、またガンバろっと!
ということで、すごく感動したお二人の対談でした。