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WEB社長日記

言葉の力を信じて。1000人の敵へと立ち向かう勇気とは。

言葉の力を信じて。1000人の敵へと立ち向かう勇気とは。

ダンディーな男性有名人と言えば誰が思い浮かびますか?

キムタク・・・阿部寛・・・竹之内豊・・・堤真一・・・岡田准一・・・
あたりがランクインするのでしょうか?

1969年の雑誌「平凡パンチ」での読者投票では、石原慎太郎、裕次郎、加山雄三、北大路欣也、長嶋茂雄がランクイン。
二位の三船敏郎を抑えて堂々の一位を獲得したのは・・・

 

三島由紀夫だったそうです。
ん?三島由紀夫?

そう、三島由紀夫。

作家では?と思ってしまいそうなところですが。。。

 

MOVIX堺で『三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実』を観てきました。


映画『三島由紀vs東大全共闘 50年目の真実』公式サイト

三島由紀夫と言えば、自殺した右翼の人。
危険な人物という認識で特に興味を持つことなく、どちらかというと遠ざけてきた存在でした。

しかし、この映画を観て初めて知りましたが、彼はまさしくスーパースター。

物書きとしてはノーベル文学賞の候補にあがり、映画を撮ったり、自ら出演したり、ときには劇作家、ときには評論家として、様々なシーンでその非凡な才能を発揮して大活躍していたんだとか。

そして、45歳。
脂の乗り切った働き盛りの年齢で、腹を切って割腹自殺。
憲法改正を訴えて、自衛隊の幹部を監禁したうえでその行為に及んだそうです。

その1年前に行った、過激な学生運動を行う「東大全共闘」との討論会の映像をもとに、その時代に何が起こっていたのかを振り返る映画でした。

何をおいても凄いのは、左翼対右翼の構図のなか、暴力的な行動もいとわない両者が相まみえるというとんでもなく危険な状況。まさに一触即発。

1000人もの東大全共闘が集まるアウエーの大学構内へ、単身乗り込んだ三島由紀夫の気概。
それを迎え撃つ、東京大学の大学生も、時代のスーパースターを相手に一歩も引きません。

三島由紀夫vs東大全共闘
映画『三島由紀vs東大全共闘 50年目の真実』公式サイト

言葉の力を信じて、全く考えの違う1000人の学生を相手に討論へ挑む三島は、ダンディなんてものではありません。
めちゃくちゃカッコいいじゃないですか!

私もホームページ制作という仕事柄、言葉を扱うことが多い仕事です。
どういう言葉を使うかによって、伝わり方は全然違ってきます。
そもそも、伝わらないことだって。。。

で、討論の中身はというと・・・「かしこ」対「かしこ」。
哲学的すぎて何を言ってるのかほとんど分かりませんでしたが。。。

難しい話の中でも、伝わってきたのは、彼らを突き動かしていたのは、私利私欲ではなく、安保闘争に始まるアメリカの属国へと堕ちてしまった日本の行く末を憂い、未来を切り拓きたいという思いだったということ。

全く立場は違っていたものの、お互いがお互いを認める部分があったのでしょうか。

とにかく、この時代の若者は、「無関心」がはびこる現代とは全く違う視点をもって、生きていたんだなと考えさせられた映画でした。

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