パーパス・ブランディング の 大きなメリット
前回コラムの「チームブランディング」はインターナルブランディングの一環でした。
そして、数あるブランディング施策の中でも、注目を集めているのが「パーパス・ブランディング」です。パーパス・ブランディングとはなんでしょうか?
パーパスブランディングとは、社会における自社の存在意義を世間に認知してもらい、多くの共感を獲得することによってブランディングにつなげる手法です。
パーパスブランディングと従来のブランディングの大きな差は、その目的にあります。従来のブランディングが利益拡大を目的としていた一方で、パーパスブランディングは認知拡大が主な目的です。
引用:クロス・マーケティング
https://www.cross-m.co.jp/column/marketing/mkc20220603/
パーパスとはなんでしょうか?
【ヨミ】パーパス(Purpose)
〔望む〕目的、目標、狙い
〔存在などの〕理由、意義、意味
〔目標に向かう〕決意、決心
などと訳されますが、ビジネスにおけるパーパスとは、組織や企業の存在理由や存在意義。「何のためにこの会社があり、何を実現するために事業をするのか」を意味する、マーケティング用語の9P(製品・サービス Product、性能・価値政策Performance、スタンス・立ち位置 Position、目的・存在意義 Purpose、可能性 Potential、価格 Price、場所・流通 Place、販促活動 Promotion、利益 Profit)のうちの一つです。
「自分たちの企業(ブランド)は、何のために存在するのか?」の問いに対する答え、存在意義のことであったり、「なぜこれをやるのか」というシンプルで本質的な目的、価値のことを指します。
ミッション(使命)・ビジョン(未来像や構想)・バリュー(価値観や行動指針)と、パーパスとの違いは、社会的な繋がりを重視するかどうかです。そしてパーパスは「今こう在るべき」と現在に視点が置かれています。
インターナルブランディングの観点から、目的である「パーパス」を掲げることで、働く意義を明確に指し示し、その内容が企業と従業員の共通項になることで、従業員は自身の業務に誇りとモチベーションを高く持つことができるようになるわけです。
そして、エクスターナルブランディングの観点では、価値観や消費者ニーズの変化による影響で、マーケティングや人材採用など、さまざまな場面でパーパス・ブランディングの重要性が高まっています。「時代に合った共通の目的」を設定し、より多くの人達の共感を得ることで、心を動かすような分かりやすい魅力的な「パーパス」と「ストーリー」が特に求められます。より良い社会を作るために自社はどのような役割を果たすべきなのか、関連づけるストーリーは、SDGsの観点からも相性が良いのがわかります。
パーパス・ブランディングは「ブランド価値向上」と「社会価値創造」この両方をバランスよく実現することが可能です。企業活動の軸となるパーパスが起点の「ブランド戦略」と、人々の共感を得た「社会的存在意義」を併せ持った施策は、これまでになく生活者の心に響き、強い信頼関係を築くことができるでしょう。
まずは、自分たちの存在理由を発見する「パーパス」を発見するところから始めてみませんか?